今日おもしろかった事 #11
今日は場内アナウンスの仕事。
とても真面目で好奇心もあって、色々運営の事を勉強したいという気持ちを持った子がいました。
少し話をすると、次3年生になってスポーツ系に就職を考えてるという事です。
2試合目と3試合目の間だけ少し時間があって、
僕も昼休憩を取らせてもらうことになりました。
観戦に来た皆さんもお昼ご飯を食べに、観客席からほとんどの人がいなくなりました。
競技場の外は遊具もありますし、広場やレストランもあるので皆んなその辺に行きました。
かなりお客さんの人数も減り、
僕も休憩に入るという事で、
注意事項などの簡単なアナウンスをお昼休憩の間、好奇心旺盛な彼にやってもらうことになりました。
30分ほどして戻って来ると、
5〜10分おきに好奇心旺盛くんが真面目にやっていました。
「ちょっと硬かったかな?」
とか呟きながら短めの文章を必死に練習しています。
微笑ましくなりながらそれを眺めていると
進行を担当するスタッフさんがきて
「1回プロの技を見せてもらう!?」
と好奇心旺盛くんに話しかけました。
その進行スタッフさんはジョーク大好きで、
他の現場でもお世話になってる方だったので、
僕の事をイジる感じでジョークで言ってきたのだと思います。
しかし、好奇心旺盛くんは俺がツッコむ隙間も与えず、
「お願いします!」
まずい展開だ。
ジョークにして誤魔化してもいいんだが、
なんだかこの子が真っ直ぐすぎて、
やってあげようと思い始めました。
プロとして!笑
相手が大学生ということもあって、
ちょっとカッコいいとこ見せちゃおっかな〜という気分になりました。笑
俺も大学生に比べれば場数を踏んできた。
これくらいの短めの文章、余裕のよっちゃんだぜ
という雰囲気を醸し出し、
少し目を細め遠くを見ながら
注意事項をアナウンスしました。
甘噛みしましたw
プレッシャーの弱さを存分に発揮してしまいました。
遠くを見ていた視線をそっと近くに戻しました。
完全に調子に乗りました。
申し訳ありません!
「ちょっと噛んでるじゃないですか〜」
これぐらいのノリでツッコんでくれるのを期待してました。
しかし相手は好奇心旺盛くんです。
とてもいい子です。真面目な子です。
「...やっぱり...滑舌およろしいですね。」
打ち間違いではありません。
「およろしい」と彼は言いました。
おそらく、褒めなくては!
という彼の純粋な気持ちが
新しいタイプの敬語を創造したのでしょう。
申し訳ない!
俺がプロの仕事を見せられればこんな事にはならなかった。
スポーツ系に就職したいと思っている志高い好奇心旺盛くんを、他の業種志望に変更させてしてしまうかもしれない大きな事件となりました。
スポーツ界にとって、
大きな損失を被った日となったかもしれません。
その後彼は
すぐに昼休憩に入り、
昼休憩が終わった後もアナウンスのところには顔を見せませんでした。。。
めでたしめでたし。
カッコつけずに、地に足つけて頑張ります!
では。