Jsportsで過去のU20の大会などを放送していますが今回は、前回の韓国大会2017の決勝戦のベネズエラ対イタリア戦の中継を担当させてもらいました。5月の23日からポーランド大会が始まりますがその目標となる決勝戦。2年前の前回はどのような大会だったのかを振り返るというこのアーカイブ放送。
この試合は初めて僕は見たのですが、はっきり言ってめちゃくちゃ面白かったです。プレミアリーグでなどで活躍している選手ももちろんいるのでそういう選手が2年前にどんなプレイをしていたのかなぁとそういう興味で見始めたのですが、U20の若い選手の戦いらしく決勝戦でも、同世代には負けられないと言うプライドをかけたバチバチに攻め合う試合になりました。シュート数は19vs20。この数字だけでもワクワクでしょ?
こういうトーナメントの大会の決勝は、ある程度硬くなったり絶対に勝ちたいと言う気持ちが試合にも現れるような場合が多いと思いますが、U20世代だとそういう事はないんですね。イングランドの方にはカルバートルーウィンやクックなど、プレミアリーグやなどでも活躍している選手が、さすがと言うプレイを何度か見せていました。イングランドの育成改革が実った2017年となりましたが、そのきっかけとなるような51年ぶりのFIFAの国際大会、イングランド優勝はこういう選手たちに支えられて実現したんだなと実感しました。
2017年はイングランドの育成改革の結果が形に出た年です。このU20のワールドカップが6月に行われましたがその後の10月にはU17のワールドカップでも優勝を果たしています。そちらの代には、サンチョ、フォーデン、ハドソンオドイなどたくさんの有望な選手たちがいます。
イングランドは2010年から大きな育成の改革を行って3年ほど前にはライセンス制度なども変化が行われているようです。
イングランド留学中の方に聞くと、パスやシュートの教え方といった項目が多かったライセンス制度から、「自分はどんな育成の指導者になりたいのか」といった哲学的なことが増えていると聞きました。日本で言うC級を取るのにイングランドでは最低6ヶ月はかかるそうです。面白いのがどこかに集まって指導実践を行うという制度ではなくて自分が教えているチームに講師の方が来てくれてそれをチェックしてライセンスを取得できるかどうか判断するそうです。
また座学も、講義ではなくてディスカッション形式の話し合いで進めていくらしいです。
いきなり2017年に花が開いたイングランドの育成ですが、そういう地道な取り組みが形になったようです。実際に一つ一つのプレーを見ても質が高く解説の粕谷さんもおっしゃっていましたが、大きくて足元の技術もあってパワーもあってスピードもあってと、少し昔のイングランドでは考えられない選手がごろごろいると言う印象でした。その上、若さが加わってお互いにゴールを狙い続ける展開なのでとても面白いです。
対するベネズエラですがこちらもめちゃくちゃ面白いチームでした。A代表のワールドカップには南米で唯一出場したことないないベネズエラ。A代表の監督と兼任のドゥダメル監督が指揮を取っているので、この世代を中心として2022年のワールドカップを狙っているそうです。ちょうど先日1999年のワールドニュースを見ましたが、トルシエ監督率いる若き日本代表と何かかぶるようなところがありました。
自分たちの代でそのまま英代表に数多く入っていって会代表も強くしてやるぞと言うそういう意気込みが見えました。実際に去年日本に来たベネズエラ代表の会代表に好結20から5人も入っています。それだけレベルの高い世代が集まった今回のベネズエラ代表。イングランドとともに初めて言う20のワールドカップで決勝に進出しました。ビハインドの中でも攻め続けるベネズエラ。貪欲なその姿に、結果は分かっていても感動してしまいました。
ぜひJsportsでご覧ください。